宿泊予約サイトの予約時に使用出来るクーポンが増えています。その中でも自ら獲得する事で、より大きな割引が可能なクーポンがある事を見逃してしまっているケースが非常に多くあります。旅館として、実際に入ってくる予約を毎日見ていると「この日の宿泊なら、宿クーポンを使えばもっと割引出来るのに。」と思う予約が、とても多いという事です。今回は、その大切なクーポンを見逃してしまわない方法と、多くの皆さんがはまってしまっている「罠」についてご紹介します。
本ブログでは、「楽天トラベル」と「じゃらんnet」での予約を推奨していますので、その2サイトに絞ってお伝えします。※推奨理由はこちら
→【失敗しない宿選び】国内予約は「楽天トラベル」と「じゃらんnet」だけチェックすればOK。
目次
クーポンの種類を理解する
まずはクーポンの種類についての理解を深めましょう。どの宿泊予約サイトのクーポンもほぼ共通で、ユーザーには分からない内部的な分類が2つ存在しますので簡単にご紹介します。
- ホテル旅館が、クーポンの原資(割引額)を負担
- 宿泊予約サイトがクーポンの原資(割引額)を負担
ユーザーの皆さんにとって大切なのは「割引額」になりますので、こちらは、あまり興味のない分類になります。しかし、次の分類はとても重要です。
- 何らかの方法で、事前にユーザーに付与される(受動的)
- 予約時に、ユーザーが自ら獲得する(能動的)
実は、この取得方法による違いから、損する人と得する人に分かれてしまうのです。もらった(渡された)クーポンなのか、自ら獲りに行ったクーポンなのか、ここに大きな分かれ目が存在しています。
それぞれのクーポンが振り出される意味と性質
まず上記の1.番の「何らかの方法で、事前にユーザーに付与されるクーポン」について簡単にご説明します。
こちらのケースは、宿泊予約サイトや宿泊施設が、会員情報や顧客データ等を元に、事前にメルマガ・SNS等を使用し、見込客へ事前に送られるクーポンです。こちらの戦略的意図は「事前に持っているクーポンがあれば、予約する際にその割引が受けられるサイトまたはホテル旅館を優先的に予約するだろう。」というものです。簡単に言えば、他者にとられないように「唾を付けておく」為のクーポンなのです。
この戦略は、前もっての声がけ行為ですので、声をかける見込み客の数が重要になり、より多くの方にクーポンを事前配布することで予約数の増加が見込まれるのです。ただ、クーポンを使われた場合の割引用の予算には当然限りがあります。つまり、割引額が少額のケースが圧倒的に多いのです。
次は、2.番の「予約時に、ユーザーが自ら獲得するクーポン」をご説明します。
こちらは基本的には、予約サイト内のホテル旅館の施設ページで取得するようになっており「宿クーポン」と呼ばれています。そして、この宿クーポンは、先程の事前付与されるクーポンと比較すると割引額がかなり大きいケースが多いのです。
ユーザーが各宿泊施設の施設ページまで来ているという事は、あともう一歩で予約してもらえるというラインまで来ているという事なのです。ホテル旅館からしてみれば、折角あと一歩の所まで来たお客様を逃したくありませんので、たとえ割引額が大きくなったとしても、その段階で予約を決めさせたいと考えます。つまり、最後の一押しをする性質を持った宿クーポンは、思い切った割引額になっているケースが多いのです。
なぜ、お得な「宿クーポン」を見逃してしまうのか?
後述しますが、宿クーポンは非常に分かりやすく、シンプルに獲得出来ます。では何故、ユーザーは安いクーポンを使用して予約してしまうのでしょうか。それは、事前配布されるタイプのクーポンに罠がしかけられているからなのです。
メルマガやSNS等で配布されたクーポンを取得すると「このクーポンが使えるプランはこちら」のようなリンクが付いている事が多いです。これが1つ目の罠です。そして、クーポンを取得したり、そのリンクをクリックすると、その後さまざまな形をした広告が皆さんのスマホやPCの画面に表示されるようになります。これが2つ目の罠です。
これは、事前配布したクーポンを使ってもらうべく行なわれる戦術なのですが、この戦術自体が悪い訳ではありません。その広告等からのリンク先が、ホテル旅館のプランページになっていることがポイントなのです。つまり、宿クーポンを取得するページよりも予約に近いページにリンクされる為、宿クーポンの存在に気づかないのです。これは決して宿クーポンを使わせないような作為的な事ではなく、より予約に近いページにリンクさせた方が予約に繋がり易いからなのですが、それが理由で多くのユーザーが割引額の高い「宿クーポン」を見逃してしまっているのです。
宿クーポンの取得方法
では、具体的に「宿クーポン」の取得方法を見てみましょう。
上記は「じゃらんnet」の施設ページです。宿クーポンを設定してある施設では、最上部の極めて分かり易い位置に、取得用バナーがあります。
「楽天トラベル」の場合は、施設ページの上部に「クーポン一覧」のタブがありあます。こちらもファーストビューに取得用リンクがあり、極めて取得しやすいレイアウトです。
「じゃらんnet」は、スマホ画面でもPC同様に極めて分かり易い所にクーポン取得用バナーがあります。しかし「楽天トラベル」はスマホで見た時には注意が必要です。それは「楽天トラベル」では、PC画面でしか宿クーポンが取得出来ないのです。上記画像(右)のホテルのように取得バナーを別途設けている場合もありますが、かなり少数派です。多くの施設は宿クーポンを設定していても、ここまでの対応はしていません。※このようなバナーを設けている場合でも、リンク先はPC画面(スマホのブラウザで表示可能)となっており、最終的にはPC画面での取得となります。
まとめ
- 事前に配布されるクーポンよりも、割引額の大きい「宿クーポン」という物がある。
- 「宿クーポン」の取得は簡単だが、流れで予約まで進めてしまうと見逃してしまいやすい。
- 予約する施設がある程度決まったら、施設ページに戻って「宿クーポン」の有無を確認し、あった場合は忘れずに取得。
しっかり確認をしているようでも、見逃してしまいがちの高額割引クーポン「宿クーポン」。少しのチェックで、ぐっとお得に宿泊予約が出来る可能性がありますので、必ずチェックする事をおすすめします。