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【賢い宿選び】ホテル旅館の「オフィシャルサイト」があてにならない3つの理由

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ホテルや旅館の選び方を紹介しているブログなどで、必ずと言って良いほどオススメされているのが、そのお宿の「オフィシャルサイト」「自社ホームページ」を確認する事です。確かに、情報源としてそこでしか得られない情報や内容が掲載されているケースもあります。しかし、温泉旅館の支配人として、ホテル旅館の内情を熟知し、且つ販売する側として見た時に「オフィシャルサイト」は本当にお客様目線のサイトなのか疑問を持っています。と言うより、正直に言えば「あてにならない。」とさえ感じています。

今回は、その「あてにならない。」理由をお伝えさせてもらいます。

「知りたいこと」ではなく「伝えたいこと」が書かれている

1つ目の理由は、「宿泊客が知りたいこと」よりも「ホテル旅館が伝えたいこと」の方が圧倒的に多く書かれていると言う点です。これは人の心理として当然なのですが、泊まってもらいたい、予約してもらいたい、と言う一心で良い事が中心に書かれているのです。逆に言えば、予約に対して不利に働く内容や知られたく無いことは、あまり書かれていない事がほとんどです。当然と言えば当然の事なのですが、その情報だけを見て予約してしまったお客様はどうなるのでしょうか。答えは簡単ですね。

お宿のオフィシャルサイトや公式サイトは、「楽天トラベル」や「じゃらんnet」などのOTA(Online Travel Agent)と違い、決まったフォーマットも無く、掲載内容に縛りや制限も無い為、そのお宿が自由に表現内容を決める事が出来ます。その為、掲載内容がお宿に都合の良い方に大きく偏っている可能性があるのです。

企画も制作も作成会社に丸投げ

ホテル旅館がオフィシャルサイトを作成する際には、ほとんどの場合はホームページ作成会社に依頼し作成します。ここまではどの業界でも良くある話で、社内にwebデザインやWordpress等の扱いに慣れた方がいなければ、必然的にそうなります。しかし、ここからが問題です。

多くの宿泊施設では、ホームページの作成にあたり、自社の強みを掘り下げるわけでもなく、どんなお客様にどんな事を伝えなければならないのか等、Webサイトの要諦と言える部分を何も考えず、レイアウトやビジュアルに重点を置いてしまっているケースが圧倒的に多いのです。しかも、すべて制作会社に丸投げです。正に「仏作って魂入れず」なのです。

色々なホテル旅館のオフィシャルサイトを見比べて見てください。宿名を変えたらどこのお宿のページなのか分からない程、類似したページが沢山見つけられるはずです。地域を絞って見てみると、同じホームページ作成会社が作ったモノだと分かってしまう程、類似した公式サイトが多く存在している事に気づくことが出来ます。

見ているのは「お客様」ではなく「OTA」

先の2つからも分かる通り、お宿の公式サイトはお客様目線ではないのです。もちろん、そうではないお宿も沢山ありますが、ご紹介させていただいているようなケースの方が間違いなく多数派です。そして、次は商品・プランの話です。

「楽天トラベル」や「じゃらんnet」などのOTA(Online Travel Agent)から予約があった場合、お宿はシステム利用料として約10%の手数料をOTAに支払います。従って、お宿としては出来るだけ利益を上げる為に、OTAではなく手数料のかからないオフィシャルサイトから予約していただけるよう頑張ります。そこに問題が発生します。本来であれば、自社が提供するサービスの対価として料金が設定され、その中でお客様の満足度を最大化する努力を行なうべきですが、OTAで予約が入った場合の10%の手数料を前提としたサービス内容で商品を販売しているケースが散見しているのです。「どうせ10%とられるなら、その半分を特典(館内利用券など)にして公式ページで予約してもらおう。」「どうせ10%とられるなら、その分値引きして売ろう。」そんなイメージです。このような商品販売をされているホテル旅館は要注意です。

一見、お客様にとって良い内容にも見えますが、お客様を見てサービス内容や料金を決めていないと言うことは、実際に宿泊した際の料理などのサービス内容も、お客様を見ていないと考えられます。お宿の姿勢の話です。

まとめ

  • お宿の公式サイトに掲載されている8割以上の情報は、宿都合の情報
  • 制作は丸投げで 「仏作って魂入れず」
  • お客様の満足度より利益重視の商品展開

今回は「賢い宿選び」として、お宿の「オフィシャルサイト」「自社ホームページ」の内情をお伝えさせていただきました。しかし、決してすべてのホテル旅館がそうではありません。大切なのは、情報を判断するリテラシーです。この記事の内容を頭の片隅に置いてお宿のホームページを見てみてください。きっと、今までと違った視点でお宿選びが出来るようになるはずです。

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