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【楽天トラベル】ふるさと納税でお得旅行!賢い使い方や注意点を詳しく解説

楽天トラベルでは自治体に寄付(ふるさと納税)する事で、返礼品として楽天トラベルでの宿泊予約に使えるクーポン(寄付金額の最大30%)が受け取れます。この記事では楽天トラベルでの「ふるさと納税クーポン」の使い方や注意点をご紹介します。

→そもそも「ふるさと納税」って何?【ふるさと納税はじめてガイド】はこちら

楽天トラベル「ふるさと納税クーポン」の6つの魅力

①豊富な対象宿泊施設

全国の参加自治体数 516 宿泊施設数 26,102軒の宿泊施設の中から、好みに合わせた旅館やホテルを選んでクーポンが使用可能です。 (2024/3/1時点)

→ふるさと納税返礼品「楽天トラベルクーポン」の対象施設はこちら

②長い有効期間

楽天トラベルの「ふるさと納税クーポン」の有効期間は寄付から3年間です。

③他のクーポンとも併用可能

他のクーポン(下記)と併用して使用することが可能(※予約画面で最もお得な組み合わせが自動で適応)です。

  1. 楽天トラベルクーポン
  2. 全国旅行支援クーポン
  3. ラ・クーポン
  4. 宿クーポン

→楽天トラベルで使えるクーポンの取得はこちら

④楽天ポイントが貯まる

「ふるさと納税クーポン」は楽天市場の商品として購入する形式の為、購入時(寄付時)に楽天ポイントが付与されます。

⑤楽天市場のイベント対象

「ふるさと納税クーポン」は楽天市場の商品として購入する形式の為、楽天お買い物マラソンなどのイベントの対象商品となっています。

⑥予約済の宿泊予約にも後から適用可能

既に予約済の予約に後から「ふるさと納税クーポン」を適用して割引出来ます。

【注意点】一般的なやり方ではキャンセルが出来ない!?

【おすすめ】「ふるさと納税クーポン」の使い方

割引額も大きく節税メリットがある「ふるさと納税」を使った楽天トラベルクーポンですが、前項でお伝えした通りキャンセルが出来ないというデメリットがあります。そこで筆者は先に予約を完了させてから、旅行計画が確定するタイミングでふるさとの納税を行い、クーポンを適用させる方法をおすすめしています。それでは、やり方をご説明します。

宿泊施設が「ふるさと納税」に対応しているか事前確認

通常通りの画面で宿名の下に「ふるさと納税対象」のアイコンがあるかどうかを確認します。このアイコンがある宿泊施設であれば、予約後に寄付を行い、事後でクーポンを適用させることが出来ます。逆にアイコンが無い場合は対処外となりますので注意してください。

お好みの宿泊施設の予約を完了させる

いつも通り予約を完了させてください。この工程で特別な操作は不要ですが、この段階では「ふるさと納税」は行われておらず、予約のキャンセルも可能な状態です。

旅行スケジュールが確定したら「ふるさと納税」を行う

楽天トラベルのmyページから、予約した宿泊施設(ふるさと納税及びクーポンを適用したい施設)の名前をタップして施設ページへ進みます。するとページの中に下記のバナーがありますので、そこをタップします。

次に「〇〇市に寄付する」と言うバナーが表示されますのでタップして「ふるさと納税の寄付ページ」へ進みます。

自治体によって様々な割引クーポン(寄付額に応じて割引クーポンの額が変動)がありますので、お好みの寄付額を選びます。

「寄付を申込む」をタップすれば寄付完了です。基本的には楽天市場で商品を購入するやり方と全く同じですので、すぐに寄付する事が出来ると思います。

返礼品の割引クーポンを予約済のホテル旅館に適用させる

返礼品の割引クーポンは、寄付日の翌々日を目途に付与され、メールでお知らせが届きます。このお知らせが届くまではクーポンを既存の予約に適用する事は出来ませんので注意が必要です。付与日が寄付日から2~3日ありますので、宿泊日の5日前には寄付を済ませ余裕をもってクーポン適用操作をする事をおすすめします。チェックイン前日の23時59分がクーポン適用のタイムリミットですので、クーポンが付与されたらすぐに適用操作を済ませてしまいましょう。

まずはmyページから、予約した宿泊施設をタップします。

すると上の画面のように「ふるさと納税クーポンを利用」のバナーが出てきますので、タップして適用を完了させるだけです。

まとめ

  • 楽天トラベルのふるさと納税クーポンはメリットが多い
  • ただ、「寄付→予約」の流れだとキャンセルが出来ないという致命的なデメリットがある
  • リスク回避の為「予約→寄付」の順がおすすめ(※通常予約同様にキャンセル可能)
  • 「後からクーポン適用」のやり方は難しくない(やり方は本記事で紹介)

「ふるさと納税×楽天トラベル」でお得旅行に出かけましょう。

忘れてはいけない観光商品の特性(その2)

私たちが扱う観光商品には、誘客や販売を行っていく上で絶対忘れてはいけない特性が2つあります。その1つが「想起と消費のタイムラグ」です。今回考察するもう1つの特性は、前記のタイムラグと対になる部分で、国内旅行者、インバウンドに関わらず効果的なプロモーションを行っていく上で、とても重要な特性ですので、改めてご確認してみましょう。

忘れてはいけない観光商品の特性(その1)

距離は価値、移動はコスト

観光商品の重要な特性、それは「消費地への長距離移動が発生すること。」です。物を購入する場合でも、その商品を販売している店舗へ足を運ぶ必要がありますが、通常はほとんどの商品の消費は自身の生活圏内で行われる為、購入をする為の移動距離はあまり長くはなりません。現在ではインターネットを使えば、どんなに遠くで販売されている商品も取り寄せることが出来ますので、多くの商品が自宅で購入(消費)出来るようになっています。

しかし、観光商品は「非日常」や「感動」を扱っている為、消費は自身の生活圏外で行われるかたちとなり、必然的に消費地は遠方となります。この「消費地までの距離(移動)」が観光商品を販売する上で重要なポイントになります。

例えば、自宅近くのスーパーでティッシュが300円で販売されており、20km離れた隣町のスーパーでは、全く同じティッシュが200円で売られていたとします。価格が安い隣町のスーパーへ行く方、近くのスーパーで購入する方と別れるかと思いますが、それはなぜでしょうか?全く同じ物を購入するのであれば、通常は誰でも安い方を選ぶはずです。しかし、そこに距離がある場合はどうでしょう。移動にかかる時間や交通費などと、価格の差を考え、どちらで購入するのが良いか検討されると思います。そこから分かるのは「距離は価値、移動はコスト」だということです。 隣町のスーパーの価格は、200円ではなく「200円+距離=〇〇円」。 近くのスーパーの価格は、300円ではなく「300円-距離=〇〇円」なのです。

観光商品は、その個人の主観や価値観に大きく左右される「距離」という相対的な価値に依存してしまっている事を十分意識し、この距離の壁をどう取り除くのかを戦略的に考えていかなければ来訪者の増加は見込めません。その心理的な壁(距離)を越える為には、地域の地理的な条件などにより、さまざまな案が考えられますが、共通して言えることは、距離のコストを上回る価値を提供することです。

ある有名観光地と無名観光地を比較した際に、お客様の満足度は無名観光地の方が高いのに、有名と無名に分かれてしまうのは、単純に首都圏からのアクセスの違いだけだったりすることも非常に多く見受けられます。現地までのアクセスのし易さという価値が、総合的な価値を大きく引き上げて、来訪者数や知名度にまで影響を与えているのです。逆に言えば、アクセスの悪さが価値を引き下げてしまっていると言えます。 ただ、観光地を移動することは不可能ですし、交通インフラの整備も一朝一夕に行う事は出来ませんので、その移動距離やアクセス状況も含めた価値を、観光地の基本価値として捉える事が必要です。

距離の壁を越える

地方の観光地がこの距離の壁を越える価値の与え方としては、大きく分けて下記の3つが考えられます。

  1. 独自性を強める
  2. 周囲と協力し広域での価値の創造
  3. 移動自体に価値を与える

いずれの考え方も有効ですが、今後の特に重要になってくる取り組みは2.です。 施設などが単独で個性を強めて価値を創造して行くこともとても重要ですが、他の地域にある同業態の施設との比較となってしまいがちです。しかし、さまざまな業態が連携し合い生み出した価値は多様性に富み、結果的に他とは比較の出来ない独自性を生み出すことが可能になります。

視野を広げることで、独自性と価値を創造する

近くの観光地や施設や体験イベントなどに興味をもっている観光客に「ほんの少しだけ足を伸ばせば、こんなに素晴らしい場所があるんだよ。」と言うことを伝えてあげる事も効果的です。すでに近くの観光地に興味を持ち、距離のハードルを越えてきている「来訪の見込性の高い方々」へ向けて情報を届けるのもプロモーション効果の拡大には欠かせない考え方です。マーケティング用語で言えば、関連商品をお客様に促すクロスセルです。「知っている観光地×知らなかった観光地」こんな小さな事でも、地域の新しい価値を創造することに繋がります。言い方は良くありませんが、地方にとっては近隣※の有名観光地を利用するくらいの気持ちも必要です。 観光庁も地域力の向上の為、日本版DMOの形成を呼びかけており、地域内での繋がり方が非常に重要になってきています。

※FIT(外国個人旅行者)が対象の場合は、各種交通機関を使用し1~2時間程度の移動距離は近隣と考えても良いでしょう。

忘れてはいけない観光商品の特性(その1)

忘れてはいけない観光商品の特性(その1)

商品の販売を検討する際には、顧客や市場、競合などさまざまな要素を総合的に検討しなければなりませんが、何をおいてもまずは「商品そのもの」について良く考え、認識を深めておかなければなりません。その商品がどんな特性を持っているのかを熟知していなければ、誰に売るべきなのか、どこに売るべきなのか、どう伝えたら良いのか等の販売戦略を立てることが出来ないからです。

私たちが扱う「観光」という商品にも特性があります。しかし、そこを十分に理解しないままプロモーションが行われ、効果が得られていない場合がよくありますが、戦略が無いまま行うプロモーションで結果が出ないのは当然です。各観光商品には、地域性や多様性などさまざまな特徴がありますが、すべてに共通する最も重要な忘れてはいけない特性が2つあります。今回はその1つについて考えてみたいと思います。

忘れてはいけない観光商品の特性(その2)

想起と消費のタイムラグ

想起とは「その商品を欲しいと思うタイミング」、消費とは「購入するタイミング」です。観光商品のもっとも大きな特性の一つは、想起と消費の間に非常に長いタイムラグがあるということです。これは誰もが知っているとても当たり前なことです。しかし、この特性があまり重要視されていないのもまた現実です。

「どこかに旅行に行きたいなぁ」と思った日と、実際に旅行に行く日は別です。事前予約を必要とする宿泊商品などでは、行きたいと感じたタイミングと、予約するタイミング、そして実際に宿泊する日はすべてバラバラで、いずれのタイミングにもタイムラグが生じます。このタイムラグは、販売(誘客)戦略を立てる上で極めて重要なポイントです。自地域にある観光地のパンフレットやホームページを作ってプロモーションし、その情報に触れて「あ、行ってみたいな。」と感じてもらったとしても、実際にそれを消費(来訪)する為には、一緒に行く家族や友人とのスケジュール調整、交通情報の確認や予算など、消費に至るまでに決めなければならないことも多く、即消費には至ることが出来ません。重要なのは、そのタイムラグの間にせっかく行きたいと思った感情を忘れてしまうことです。また、情報は上書きされる性質をもっていますので、現代のような日常的にさまざまな情報に触れる社会では、「行ってみたい。」という情報(感情)は、どんどん上書きをされてしまいます。

ドイツの心理学者のヘルマン・エミングハウスは、ヒトはどれだけ記憶したことが頭に残っているか、どれだけ忘れるかということを調べる、下記のような研究を行いました。

「子音・母音・子音」から成り立つ無意味な音節(rit, pek, tas, …etc)を記憶し、その再生率を調べ、この曲線を導いた。結果は以下のようになった。 20分後には、節約率が58%であった。 1時間後には、節約率が44%であった。 1日後には、節約率が26%であった。 1週間後には、節約率が23%であった。 1ヶ月後には、節約率が21%であった。 この一番上のグラフは経過時間ごとの節約率を表している。節約率とは一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでに必要な時間(または回数)をどれくらい節約できたかを表す割合である。式で表すと (節約率)=(節約された時間または回数)÷(最初に要した時間または回数) (節約された時間または回数)=(最初に要した時間または回数)-(覚え直すのに要した時間または回数)

出典:ウィキペディア 忘却曲線

この研究から分かることは、ヒトは記憶した直後から物忘れを始め、最初は一気に忘れ、次第にゆっくりと忘れるようになること。そして、継続的にその情報に触れることで、記憶の忘却を抑制できるということです。 観光商品を扱う際、この消費までの時間の長さによる「忘れられる特性」を意識したプロモーションを行わなければ、せっかくお金や労力をかけて行ったプロモーションが実を結ばない可能性が非常に高くなります。逆に言えば、消費をするタイミングで情報を与えることが出来れば、来訪の可能性は高まると言えます。

特性を踏まえた具体的なプロモーション方法

  1. 特定の人物に、繰り返し継続的に情報を発信し続ける
  2. 消費するタイミングに合わせてアプローチをする
  3. 消費をするまでの間、忘れないように情報をとっておいてもらう

1.の場合は、Cookie※の保有期間を長く設定し、リターゲティング広告など接触を繰り返す方法などが考えられますが、継続的にコストがかかる為、財源の少ない地方では現実的ではありません。また、2.のように、不特定多数の個人が消費をするタイミングを極めるのも、現実的ではありません。 ※Cookie(クッキー):Webブラウザ内に蓄積される来歴情報。

その為、地方観光地のプロモーションでは、3.をどう実現するのかがプロモーション効果の最大化、そして来訪者数増加のポイントになります。

忘れてはいけない観光商品の特性(その2)

地域活性化に「よそ者、若者、ばか者」はいらない!?

地方創生や地域活性化の成功法則として、良く語られる「よそ者、若者、ばか者」論。地域活性化のパイオニア的な事例においては、かなりの確率でこの法則が成り立っていましたが、昨今地方創生の動きが全国に広がっていく中、その成功法則に当てはまらないケースが続出しています。以前は地方創生の切り札のように語られる事も多かった「よそ者、若者、ばか者」ですが、現状を鑑みると、以前と今と地域活性化を実現する「人材(人財)」のあり方が変わってきているのではないでしょうか。今回は「よそ者、若者、ばか者」論から、未来の地方にとって必要となる人材について考察してみたいと思います。

「よそ者、若者、ばか者」とは。

そもそも地域活性化における「よそ者、若者、ばか者」の定義とは何でしょうか。 それは「固定概念が無い人」というのが、一番スマートなのではないでしょうか。地域活性化の初期段階、イノベーションにおいては「こういうものだ」という固定概念は大きな障壁となりますので、それが無いということ自体が非常に大きなアドバンテージになります。

脳は基本的に怠け者であり、楽をしたがるようにできている。

出典:脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める (築山 節 著/日本放送出版協会)

脳は怠ける為に、固定概念を形成します。目の前に現れた事象を過去のケースに当てはめ、類似性を見つけて以前の処理内容に適応させます。そうすることで出来るだけ考えることを避け、怠けるのです。怠ける為に固定概念というデータベースをどんどん構築していくのです。個人差はあるにせよ、人は経験を積むことにより「こういう場合は、こうするべき」という固定概念を形成していく生き物なのです。 元々その地域に暮している方は、その地域での生活が長く、経験が豊富が故に固定概念も多く、客観的視点で自地域を見る事が出来なくなります。それは上記のようにヒトが生物として持つ特性です。

それに対し「よそ者、若者、ばか者」に共通する特徴は、固定概念に囚われず、客観的にモノゴトを考えられると言うことでしょう。客観的にその地域を見ることにより、今迄見つけることの出来なかった問題点を見つけ、それに対しての解決策を立案し、結果的にイノベーションを起せるのです。

イノベーションを成功させるためには、『機会』を正しく見つけ出す必要がある。

出典:ドラッカー名著集5 イノベーションと企業家精神(P.F.ドラッカー/ / 上田惇生)

マネジメントの大家、P.F.ドラッカー氏もこう記しているように、客観的視点での『機会(状況、問題)』の発見がどれだけ重要であるか分かります。

「よそ者、若者、ばか者」の役割

上記に記したように「よそ者、若者、ばか者」は、地域イノベーションを起す為に必要な人財であり、その存在無しには地域活性化は出来ないのではないかとさえ思います。しかし、昨今では「よそ者、若者、ばか者」ではなく、その地域で生まれ育った方達が地域活性化に成功しているケースも非常に多く見られますが、なぜそれは実現出来たのでしょうか。

その答えは「役割」という観点で「よそ者、若者、ばか者」を考えると非常に分かりやすいです。 彼らの役割は「その地域の常識に囚われず、客観的な視点でその地域を見て、『機会』を発見すること。」なのです。先のP.F.ドラッカー氏の言う『機会』の発見、それが役割であり、イノベーションを起す事が自体が役割では無いのです。その地域で生まれ育った方達がイノベーションを起せないのではなく、『機会』を発見出来なかったから起せなかっただけなのです。しかし、地域活性化の事例が増えたことに伴い、どんな視点で自地域を見ることで問題点を発見し、新しい発想を生み出せたのかという情報が増加し、その多くの事例に自地域を当てはめて考えることで、さまざまな角度での客観的視点を得ることが可能になったのです。「よそ者、若者、ばか者」の役割は、情報(事例)で代替される時代に入ってきたのです。

これから地域に必要な人財

先の通り、視点が情報で代替できるようになった現在では、その情報を理解し活用する能力「リテラシー」が求められるようになります。しかし、それは「よそ者、若者、ばか者」と同じ様に、ある種のトレンドのような話で、その時代に合わせて活躍出来る役割が移り変わっていくいうことなのではないでしょうか。地域活性化は一過性の取組みではなく、長期に亘ってその地域に「魅力のタネ」を蒔き育てていくことであり、またその仕組作りのことです。

では、その長期に亘る地域活性化の取り組みにおいて必要な人財とは、どんな人財なのでしょうか。

最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である。

この言葉は、ダーウィンの進化論をマーケティング的にアレンジ(誇張)した言葉ですが、環境適応能力が種の存続に大きな影響を与えているということは事実です。これを地域に当てはめて考えてみるとどうでしょう。 変化する環境(社会状況)において、その時に力を発揮出来る人財がその地域に存在しているかどうかが重要なのではないでしょうか。継続的な地域活性化の為には、さまざまな考えや価値観を認め、受け入れ、またそれを奨励し、それぞれの能力を最大限発揮出来る環境の整備が求められているのです。

必要なのは「多様性」あり、それを認め合える環境なのです。

FIT(外国個人旅行者)の増加は、地方創生の大チャンス

激変する旅行形態の変化

インバウンドの主流が団体旅行であった頃は、多言語化したパンフレットやチラシ等を作成し、海外の旅行エージェントへ観光地案内や企画旅行を提案する等の誘客活動が行われてきました。しかし近年、インバウンドは個人旅行へ大きくシフトしてきています。つまりそれは、自地域の存在を知ってもらう相手が、旅行エージェント(特定の旅行会社)から外国人旅行者個人(不特定多数の個人)へ変わることを意味し、その旅行形態の変化は観光業のあり方を激変させるとても大きな変化です。

しかし、この変化は歓迎されるべき変化であり、上手く対応する事で、今まで外国人旅行者に見向きもされなかった地方にとっては、外国人観光客を増やす大きなきっかけとなります。その地域にどんなに魅力的な観光地や施設があったとしても、知ってもらわなければ足を運んでくれることは絶対にありません。今までは日本を紹介する雑誌に載る一部の地域や施設、旅行社が観光ルートに組み易い有名観光地にしか、その存在を知ってもらう権利が無かったかと思うほど、限られた情報源しかありませんでした。しかし、その「知ることの壁」がインターネットにより取り除かれ、各地方と外国人旅行者が繋がれるようになったのです。

外国人旅行者の個人旅行へのニーズの高まりと、インターネットという情報を得ることが出来るツールがそろったことで加速的に個人旅行は増加しています。地方の観光地にとっては外国個人旅行者(以下 FIT)を増やす、まさにビッグチャンスです。

旅行手配方法(国籍・地域別、観光・レジャー目的)

出典:観光庁「訪日外国人の消費動向 訪日外国人消費動向調査結果及び分析」 平成 29 年 4-6 月期 報告書

FITは、どうやって情報を得ているのか。

では、どんな風に世界中の皆さんに自地域の情報を伝えたら良いのでしょうか。

「海外への情報発信はインターネット」そんな漠然としたイメージはあっても、具体的な方法を見つけ情報発信に取組まれている地域は実は少ないのではないでしょうか。インターネットは時間も場所も選ばす、情報の伝達速度も速いです。また、さまざまなメディアとも拡張性も高い為、海外への情報発信はインターネットを使用するのが良いのは周知の事実です。逆に、情報を受け取る外国人の方も「Visa Global Travel Intentions Study 2015(2015年Visa世界旅行意識調査) 」では、旅行全般の情報収集について訪日観光客の91%が旅行の計画にオンラインでの情報源を活用していると回答しており、情報源をインターネット上に求めていることも分かります。

同時に「旅行計画段階におけるツール別オンライン情報の活用」では、訪日観光客は日本人海外旅行客と比べ、モバイルやタブレットの使用率も非常に高くなっています。またwebサイトだけではなく、アプリを使って情報を得ている方が多いことも注目すべきポイントです。海外旅行を検討する時、以前は旅行エージェントの店頭に足を運んで計画を立てていたのが、自宅でPCを使いインターネットで情報を集めるようになり、現在は持ち歩きが可能なスマホやタブレットを使い、旅行へ行きたいと思った瞬間に情報にアクセスしている。そして、より簡単に、より分かり易く旅行計画に必要な情報を収集出来るアプリケーションも使い、それぞれが自分らしい旅を簡単に形作ることが出来る時代に変わってきている事が見てとれます。

世界中の旅行者は、それぞれの興味のある事をインターネットで検索し、思い思いの旅を楽しむ時代へ急速に移り変わってきているのです。しかも先のデータなどから、海外では私たち日本人が考えるよりも早い速度でこの変化が進んでいると考えられます。

Q:あなたはどのツールを使用してオンライン上で情報を収集しますか?
【図1:旅行計画段階におけるツール別オンライン情報の活用】

出典:Visa Global Travel Intentions Study 2015(2015年Visa世界旅行意識調査)

FITとの繋がりで、地方観光のあり方が変わる。

情報の入手先が旅行エージェントだった時は、その担当者の嗜好や考えが旅行先決定に大きな影響を与えていました。担当者は観光情報のすべてを扱う事は当然出来ない為、必然的にもともと知っている有名観光地や営業力(資本力)のある地域など、偏った地域への送客が多くなります。そして、一度案内をしたことのある観光地であれば勝手が分かり、手間やコストも削減出来る為、また別の団体もその観光地へ送客する。その繰り返しで、一部の地域にのみ外国人観光客が溢れ返るようになりました。しかし、これからは「個人旅行」の時代です。各地域がインターネットを使って自地域の魅力を直接外国人個人へ伝える事ができ、同時に外国人も日本独自の文化や体験ができ、より日本らしさに溢れる地方部の情報を待っているのが現状です。政府も観光を通じた地方創生の取り組みを推し進め、さまざまな施策が行われている今こそ、各地域、各店舗、各観光は各々しっかりとした情報発信戦略を立てFITに地方部に足を運んでいただく取り組みを行わなければなりません。

そして、FITの増加には地方の観光地にとって、とても大きなメリットもあります。

FITの大きな特徴の一つは、リピートやフォロワーが増え易いことです。与えられた観光ルートではなく、自身で探して自力で訪れることができた場所には愛着が湧きます。その為、FITはSNSやブログなどで旅行体験を発信する率も高くなっています。自身の興味のある場所に訪れる訳ですから、より多くの人達に体験を伝えたいと思うのは当然です。地方の魅力を伝えるプレゼンターとしての役割も期待できるFITの増加は、地方観光にとって大きな追い風となります。その為、一定数のFITの訪問があった後に、自然と外国人観光客が増えたという事例もあります。しっかりとインターネット戦略や誘客計画を立て、少しでも多くのFITを呼び込めるよう努めることで、リピーターやフォロワーがじわじわと増加していく良いサイクルを生み出すことにも繋がります。

外国人旅行者の団体旅行から個人旅行へのシフトは、地方観光にとっては来訪者数を増やす大きなチャンスです。一朝一夕で地方に多くのFITが訪れる訳ではありませんが、このチャンスを逃さず、今からでも決して遅くはありませんので、観光振興に向けて自らの情報発信しっかりと発信することスタートさせることをおすすめします。