この記事では楽天トラベルで予約した際のキャンセル方法と、いつからキャンセル料が発生するのかをお伝えします。筆者の旅館にも「予約時に『クレジットカード支払い』をした場合はどうなるのか?」「返金はしてもらえるの?」「楽天トラベルからキャンセルが出来ない。」とのお問い合わせを数多くいただきますので、改めて楽天トラベルでの宿泊予約のキャンセルについて整理して、どこよりも詳しくまとめてみました。
参考ページ:【楽天トラベル】公式ヘルプ-国内宿泊予約-キャンセルと変更方法
参考記事:キャンセル後の再予約は「モッピー」を使ってお得度アップ
目次
いつからキャンセルが発生するの??
キャンセル料の発生タイミングはとても多くの皆さんがお持ちの疑問かと思いますので、まずはこちらから丁寧にご説明させていただきます。
まず結論から申し上げると、楽天トラベルの予約の場合のキャンセル料の発生日はケースバイケースで、宿泊施設、プラン、日付によってすべて異なります。つまり、キャンセル料の有無を含め、すべて宿泊施設が個々に決めているのです。ですので、前はこうだったから大丈夫と思い込んでしまいキャンセル料が請求されてしまうケースも少なくありませんので、予約毎にしっかり確認する必要があります。
3つのキャンセルポリシー
楽天トラベルでプランを販売するにあたり、ホテル旅館は3つのキャンセルポリシーの設定が可能になっています。この宿泊施設が設定した3つのキャンセルポリシーによりキャンセル料の発生日が異なってきます。
①基本キャンセルポリシー
必ず設定しなければならないキャンセルポリシーで全ての予約に適用されます。(※ANA楽パック/JAL楽パックなどダイナミックパッケージには適用されません。詳細は後述)
②日毎キャンセルポリシー
宿泊施設が任意で日毎に設定出来るキャンセルポリシーで、設定した日だけに適用されます。近隣でお祭りやライブ、コンサートなどのイベントがあったり、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始など多くの予約が見込まれる場合などに、基本キャンセルポリシーより厳しい条件が設定される場合が多いです。
③プラン毎キャンセルポリシー
任意のプランに設定出来る基本ポリシーや日毎ポリシーと異なるキャンセルポリシーです。早割プランなど特別な条件でお得な宿泊を約束しているプランに設定されるケースが多いです。
3つのキャンセルポリシーの優先順位
複数のキャンセルポリシーが設定されている場合は【プラン毎>日毎>基本】の順で優先適用されます。細かくキャンセルポリシーの設定がありますが、上記の通り優先順位が決まっており適用されるのは1つです。ですので、予約画面では優先順位の高いキャンセルポリシーだけが表示されます。
【★重要★】キャンセルポリシーは予約毎に必ず確認する事!
基本キャンセルポリシーのみ設定されているお宿が圧倒的に多いのが現実ですが、後で思わぬトラブルとならないように予約毎に必ず確認する習慣をつけておくことを強くおすすめします。これは楽天トラベルに限らず、じゃらんnetや一休.comなど他の宿泊予約サイトからの予約からでも同様に予約毎に確認する事をおすすめします。
下の画像は違うホテルの予約画面の比較ですが、キャンセルポリシーが違っている事が分かると思います。
PCやアプリでの予約の場合でも予約完了のボタンの前(ページの最下部付近)に必ず分かりやすくキャンセル料が表示されていますので、流れで予約を完了せずにキャンセルポリシーを確認するようにしましょう。この表示期間以前にキャンセルした場合はキャンセル料金は無料という事になります。
また、筆者は以前、出張の予定が変わった際にホテルのキャンセルをし忘れてしまっていたことがあり、キャンセル料を支払った苦い経験があります(事前決済をしていたので「不泊」として100%カード引き落としとなりました)。それからは「Googleカレンダー」にキャンセルの発生日を予め入力しておくようにしており、その後は同じような失敗はしていません。その他にも「Yahoo!カレンダー」や「リマインダー」「Outlook」など無料で簡単に使える予定管理アプリがありますので、それらを使うのも良いでしょう。
ダイナミックパッケージのキャンセルポリシー
また、ANA楽パック/JAL楽パックなどダイナミックパッケージは、宿泊施設やプランなど問わず一律のキャンセルポリシーが設定されています。
①「ANA楽パック」のキャンセル料は55日前から発生する
別表などあって少し分かりにくいですが、旅行開始日からさかのぼって55日前から21日前までの間にキャンセルした場合は、旅行代金に関わらず1人当たり500円のキャンセル料が発生するという事で、20日前からは旅行代金の〇〇%と言う形になります。ダイナミックパッケージは宿だけの予約と異なり航空券もセットになっている為、「宿」「旅行会社(楽天)」「航空会社」の3社が関わるので複雑そうに見えますが、仕組みはともかく前記の太字部分を覚えておけば問題ありません。
取消日 | 取消料(お一人) |
旅行契約の締結時から旅行開始日の前日から起算してさかのぼって21日目にあたる日まで | 航空券取消料(別表) |
旅行開始日の前日から起算してさかのぼって20日目にあたる日から8日目にあたる日まで | 旅行代金の20% |
旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目にあたる日から日目にあたる日まで | 旅行代金の30% |
旅行開始日の前日 | 旅行代金の40% |
旅行開始日の当日 | 旅行代金の50% |
旅行開始後または無連絡不参加 | 旅行代金の100% |
<別表>航空券取消料(個人包括旅行運賃)
取消日 | 取消料(お一人/一区間) |
旅行契約の締結時から旅行開始日の前日から起算してさかのぼって55日目にあたる日まで | 500円 |
利用航空便搭乗日の前日から起算してさかのぼって54日目にあたる日から21日目にあたる日まで | 2,000円 |
利用航空便搭乗日の前日から起算してさかのぼって20日目にあたる日から8日目にあたる日まで | 3,000円 |
利用航空便搭乗日の前日から起算してさかのぼって7日目にあたる日から前日まで | 6,000円 |
利用航空便搭乗当日(航空便出発前) | 9,000円 |
②「JAL楽パック」のキャンセル料は55日前から発生する
ANA同様に別表などあって少し分かりにくいですが、旅行開始日からさかのぼって55日前から21日前までの間にキャンセルした場合は、旅行代金に関わらず1人当たり500円のキャンセル料が発生するという事で、20日前からは旅行代金の〇〇%と言う形になります。「いずれか大きい額」と言う表現がありますが、ダイナミックパッケージは高額商品になる為、表Aの額が上回る事はほとんど無いと考えて問題ないと思いますので、仕組みはともかく前記の太字部分を覚えておけば問題ありません。
取消日(契約解除の期日) | 取消料 |
a) 旅行契約の締結日以降に解除する場合(b~fを除く) | 旅行契約解除時の航空券取消料(表A)の額 |
b)旅行開始日の前日から起算してさかのぼって20日~8日前まで | 旅行代金の20%又は旅行契約解除時の航空券取消料(表A)のいずれか大きい額 |
c)旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日~2日前まで | 旅行代金の30%又は旅行契約解除時の航空券取消料(表A)のいずれか大きい額 |
d)旅行開始日前日 | 旅行代金の40%又は旅行契約解除時の航空券取消料(表A)のいずれか大きい額 |
e)旅行開始日当日(fを除く) | 旅行代金の50%又は旅行契約解除時の航空券取消料(表A)のいずれか大きい額 |
f)旅行開始後又は無連絡不参加 | 旅行代金の100% |
<表A> 航空券取消料
取り消し日時 | 取消手数料(1区間) |
搭乗予定日の55日前まで | 500円 |
搭乗予定日の54日前~21日前まで | 2,000円 |
搭乗予定日の20日前~8日前まで | 3,000円 |
搭乗予定日の 7日前~1日前まで | 6,000円 |
搭乗当日の予定便出発時刻まで | 9,000円 |
楽天トラベルの宿泊予約のキャンセル方法
なぜキャンセルが出来ないのか?
楽天トラベルで予約をされた方で「キャンセルが出来ない。」とお問い合わせをいただく方の多くが実は同じ理由でつまずいています。理由は単純に楽天トラベルのスマホ画面ではキャンセル操作をする場所が分かり難いからです。もしかすると、この記事を読まれている多くの方もここでつまづいているのかも知れません。ただ、一度キャンセルする場所さえ分かれば簡単にキャンセル出来ますので、操作方法をお伝えします。
楽天トラベルのキャンセル方法(操作方法)
まずは、楽天トラベルのトップページに右上にある「メニュー」をタップします。
その後「予約の確認・変更」を選択します。ここまでに「キャンセル」と言う文言が使われていない事が皆さんが分からなくなる一番大きな原因と思われます。(PC画面ではトップページの右上に「予約の確認・キャンセル」と表示され分かりやすくなっています)
>【楽天トラベル】トップページはこちらすると、現在の予約内容が表示されますので、下部にある「キャンセル」を選択します。
予約詳細画面が表示されますので、内容を確認し最下部にある「キャンセル確認画面へ」をクリックします。この画面に該当予約のキャンセルポリシーが表示されていますので必ず確認するようにしましょう。
次の画面で「上記の内容でキャンセルする」をクリックすればキャンセル成立です。
この画面が表示されていれば基本的には問題ありません。
しかし、キャンセルをしたしないで宿泊施設と後でトラブルになるケースも稀にありますので「キャンセル確認メール」を送信して保管しておくことをおすすめします。
ここまで表示されていれば、万が一宿とトラブルになった場合でも明確な証明がメールに残りますのでより安心です。
楽天IDを持たずに予約された場合のキャンセル方法
楽天IDを持たない方がコールセンターを通じて予約された場合はコールセンターに電話してキャンセルを行なってください。楽天IDを持たずにネット予約をされた場合は、トップページの「予約確認・キャンセル」をクリックし、予約の際の確認メールにある「予約受付番号」と「確認キー」を入力しキャンセルを行なってください。
また、どんな予約形態をとった場合でも、お宿に直接電話してキャンセルしてもらう事は可能ですので、上記の方法を読まれてもどうしてもキャンセルが出来ない場合はお宿に電話してキャンセルしてもらうのが良いでしょう。しかし、電話の場合は、一定確率で言った言わないの問題が生じトラブルの原因になりますので、極力キャンセルはネット上で行なうことを推奨します。
予約の取り直しをする場合は、キャンセルより再予約が先
今予約しているプランよりも魅力的なプランが後から販売になっていた場合や、お目当ての宿が予約時には満室だったのに空室が出ていた等、予約を取り直す為に既存の予約をキャンセルする場合もありますが、その場合は先にお目当ての宿やプランで予約してから、キャンセル処理をするようにしましょう。
ネットでの宿泊予約情報は一部の例外を除いては、いつでも誰でも閲覧でき予約できる状態になっている為、いつそのプランや空室が無くなってしまうのか予約を確定させるまで確約出来ません。ですので、先に既存予約をキャンセルしてしまってから新しい予約をしようとしたら、もう販売さえていなかった、、、と言う事も良くある話です。予約の取り直しの為のキャンセルをされる場合は、必ず先に予約を完了してから行うようにしましょう。
>楽天トラベルでの予約の取り直しはこちら事前にクレジットカード支払いをした予約のキャンセル料はどうなるのか
最近は予約時にクレジットカードで支払いをされる方が増えており、それに合わせてクレジットカード支払いをされた予約のキャンセルへのお問い合わせも増えています。
こちらも結論から申し上げると、事前に支払った宿泊料金はキャンセルポリシーにそって返金されますので安心してください。つまり、キャンセル料が発生する前のキャンセルであれば全額返金されます。キャンセル料が発生するタイミングであれば、キャンセル料が引かれた金額が返金される仕組みです。お金の流れは一番気になる部分かと思いますのでもう少し細かくご説明します。
事前クレジットカード支払い返金早見表
事前クレジットカード支払いの場合は、お使いのカード会社の締め日や予約のタイミングによって宿泊される前に口座から引落がある場合もありますので、そういったケースも含めて、楽天トラベルで事前クレジットカード精算をした場合のキャンセル料の流れを表にまとめました。
引き落としや返金は、楽天トラベルからではなく「予約時に使用したクレジットカード会社」を通じて行なわれますので、各クレジットカード会社の締日によりそのタイミングが異なります。筆者の経験ですと、返金までには1~2ヶ月程かかり少し不安になりますが必ず返金されますので安心していても大丈夫です。もしタイミングが気になる場合は、ご自身が使用されているカード会社へ問い合わせてみましょう。
キャンセル料は必ず支払わなければいけないの?
キャンセル料の支払いは宿泊者の義務ですので、法的には必ず支払わなければいけませんが、病気や怪我、地震に台風、近しい方に不幸があったり、自分の意志とは無関係にやむを得ずキャンセルをしなければいけない場合があるのも現実です。
しかし、キャンセルポリシーは契約で定められたものですが、実はホテル旅館の考え方次第で柔軟な対応をしてくれるところも少なくありません。実際に筆者の経営する旅館では不可抗力でのキャンセルの場合はキャンセル料はいただいていません。ですので、やむを得ずキャンセルをしなくてはいけない場合は、お宿さんに直接電話をしてキャンセルに至った経緯をお伝えする事をおすすめします。絶対ではありませんが、寛容な対応をとってくれるお宿さんも多いはずです。
ネットでキャンセル処理をしてしまうと、宿泊施設側は理由も一切分かりませんので間違いなく機械的な対応となってしまうでしょう。
参考記事:ホテル旅館のキャンセル料の仕組み。台風や大雪の場合はどうなるのか?
楽天スーパーSALEなど大型キャンペーンはいつも以上にキャンセル料に注意
楽天トラベルでスーパーSALEなどの大型キャンペーンで予約をした場合のキャンセルの扱いについては、楽天トラベルも公表していますが通常予約と何も変わりはありません。つまり、本記事でご説明させていただいている通りです。しかし、予約をする場合は、いつも以上に事前のキャンセル料の確認を徹底する事を強くおすすめします。
本記事でもご説明していますが、楽天トラベルのキャンセル料は宿泊施設が自由に決める事が出来ますので、格安などのメリット引き換えにキャンセルポリシーを通常より厳しくしている可能性が高いと言えます。極端な例を挙げれば、決済方法を事前カード決済として、予約成立の段階からキャンセル料が発生するという設定になっている事もありえるのです。
つまり、キャンセルポリシーを確認せずに予約をしてしまい、うっかり予約日が間違っていたのですぐに予約をとりなおそうとキャンセルをしたが、キャンセル料として全額が引き落とされてしまう、、、なんて事が普通に起こりえます。こうなってしまったらお金は絶対に戻ってきません。法的にも無理ですのでくれぐれも気を付けてください。
まとめ
- 楽天トラベルのページからのキャンセル操作は、スマホでは少し分かりにくい
- 難しい場合はお宿に直接電話してキャンセルするのも可
- キャンセル料金は、宿泊施設、プラン、利用日、などによって異なる場合があるので、予約時に必ずチェックする
- 予定管理アプリを使った「うっかり防止」がおすすめ
- 事前クレジットカード支払いの場合、キャンセルポリシーに従って返金・引き落としが行なわれる
- キャンセル料が発生する場合は、お宿に直接電話をして状況や理由を伝えると良いことがあるかも
- 大型キャンペーンで予約する場合は、キャンセルポリシーの事前確認を絶対に忘れずに!
楽天トラベルでの予約のキャンセル方法や、事前にカード決済をされた場合の対応は、一度分かってしまうととてもシンプルな仕組みですし、確認するべきポイントも限られています。習慣化してしまえば、意識することもなく確認出来てしまうレベルですので皆さんも是非この仕組みを覚えてください。
また、キャンセル料の仕組みが良く分からない為に「もしキャンセルしなくてはならなくなった場合にも返金されないのではないか」と不安になって、事前のクレジットカード支払いを控える方も多くいらっしゃいますが、楽天トラベルの場合は事前クレジットカード支払いの方がポイントが貯まり易い仕組みになっています。キャンセル料の仕組みをこの記事でしっかり理解していただけた方は、事前カード決済でも現地決済でもどちらもリスクは変わらない事が分かったかと思いますので、積極的にカード決済を選ばれポイントをより多く貯めてください。
参考記事:キャンセル後の再予約は「モッピー」を使ってお得度アップ
>【公式サイト】楽天トラベル | 宿・ホテル予約なら楽天トラベル