この記事では楽天トラベルでホテル旅館に宿泊した際の「領収書」の発行方法とその仕組みをお伝えします。楽天トラベルでの宿泊の精算方法は大きく「現地決済」と「オンラインカード決済 」の2つに分けられます。実は、この精算方法の違いにより領収書の取得方法が異なっており、ポイントやクーポンを使用した際には領収書の額面まで変わってきてしまう場合があるのです。つまり、この精算産方法の違いと仕組みを理解していないと、領収書を出張経費の精算に使う場合などで損をしてしまっている可能性もありますので、事前にしっかり理解しておきましょう。
参考記事:【楽天トラベル】領収書発行方法(JAL楽パック・ANA楽パック・海外航空券)

目次
2つの精算方法による違い
楽天トラベルでは予約時に精算方法を2つから選べるようになっています。

ネット上で事前に決済してしまう「オンラインカード決済」と、ホテル旅館など現地で支払いを行なう「現地決済」が選択出来ます。これは単純に支払い方法として見れば、事前に支払うか後で支払うかの違いでしかないのですが、実は「領収書」という観点で見るとかなり違いがありますので、その違いを表にまとめました。
現地決済 | オンラインカード決済 | |
領収書発行者 | 宿泊施設 | 楽天トラベル |
取得場所 | 現地(宿泊施設)で取得 | マイページからダウンロード |
任意の宛名指定 | 可能 | 可能 |
ポイント支払額 | 領収額はポイント利用「後」の宿泊代金 | 領収額はポイント利用「前」の宿泊代金 |
クーポン支払額 | 領収額はクーポン利用「後」の宿泊代金 | 領収額はクーポン利用「後」の宿泊代金 |
施設内利用代金 | 含めて発行可能 | 含めての発行は不可 |
発行期限 | 宿泊施設により異なる(要確認) | 手配後2か月 |
この中で注意しなければならない点は当然額面の部分になります。経費として後日会社などへ精算する際にポイントやクーポンの使用後の金額で良いのか、また接待としての利用で飲食代やお土産なども含めた金額での領収書が必要なのか、その用途によっては決済方法を変えなくてはならないのです。
例えば、出張で宿泊をした際にご自身でコツコツ貯めたポイントを宿泊代にあてた場合、現地決済を選択してしまうと領収書はポイントが引かれた後の額面が記載される為、後で精算し回収する事が出来なくなってしまうのです。逆に、ポイントを使用してオンラインカード決済を選んだ場合は、ポイント利用前の額面が記載されますので精算時に現金化することも可能になります。(※各会社の経費精算方法によって異なりますので、事前にご確認ください。)また、宿泊施設内での飲食などの領収書は、どちらを選択した場合でも宿泊施設からもらうことが出来ますが、オンラインカード決済を選択した場合、宿泊費と飲食代の領収書が分かれてしまう為、ケースによっては都合が悪い場合もあるかと思います。ですので、合算で領収書が欲しい場合は現地決済を選択しなければならないのです。
このように領収書は何かしらの用途があって発行してもらうものですので、ご自身の用途やメリットに合わせて最適な領収書が取得出来る決済方法を選びましょう。
オンラインカード決済の場合の領収書発行方法
楽天トラベルでオンラインカード決済をされた場合の領収書の発行方法を実際の画面と合わせて解説します。まずはトップページ右上のメニューを選択します。
>【楽天トラベル】トップページはこちら
その後、「予約の確認・変更」をタップします。事前に楽天会員アカウントでログインしておくとスマートに進めます。

「過去の予約」を選択すると過去の利用履歴が表示されますので、領収書が必要な予約の「領収書発行」をタップします。下にスクロールすると宿泊日順に過去の予約が表示されます。
こちらの例はオンラインカード決済を選択した予約ですが、予約時に支払い方法で「現地決済」を選択した場合は「領収書発行」のボタンが表示されません。このように支払い方法によって領収書発行方法が異なりますので、後で領収書が取得出来ないという事がないように事前に上記の表を確認してから予約してください。

次は領収書の宛名入力画面です。用途に応じて任意の名前を入力し「領収書発行」をクリックしてください。宛名を用途に合わせて自身で変えられるのは非常に便利で親切な機能だと思います。また、宿泊施設の住所を領収書に記載するかどうかも選択することも出来ます。

宛名を確認し「発行する」を押すと領収書が発行されます。尚、領収書発行は2回までとなっていますので注意が必要です(2回目は「再発行」と記載されます)。出力方法は1回目と同じです。

下記のような領収書が発行されます。利用人数や宿泊金額がそのまま記載されますので、宿泊金額の一部金額の領収書が必要な場合や人数などが無い方が良い場合は、予約時に現地決済を選び宿泊施設で発行してもらいましょう。

以前筆者は領収書発行をPCで行った際にプリンターのトラブルが発生し印刷出来ないことがありましたが、「表示=印刷」と認定され実際に印刷されていなくても発行済となってしまいますので注意が必要です。重要な領収書を発行する場合は事前に印刷環境を確認しておくことをおすすめします。また、すぐに出力せず一度PDFデータとして保存したり、スクリーンショットを撮っておいたりなど工夫されるのも良いでしょう。
また、「但し書き」など細かな希望を記載することは出来ませんので、明細や内訳が必要な場合は予め「現地決済」を選択し、宿泊施設から領収書を発行してもらいましょう。
現地決済の場合の領収書発行方法
現地決済を選んだ場合は、宿泊施設で領収書を発行してもらいます。チェックイン時やチェックアウト時など、精算方法はホテル旅館によって異なりますので、ホテルのルールに従って発行してもらいましょう。また、事前に領収書の宛名や金額、但し書きの内容をフロントに伝えておくと、とてもスマートですし、宿の方も事前準備が出来る為、好印象を与えることが出来ます。
また、現地決済というだけで現地でクレジットカードで支払う事も可能です。「現地決済=現金決済」と勘違いされている方も多いですがカード支払いも可能です。(※クレジットカードが使えないお宿もありますので、事前にご確認ください。)
現地決済の場合はオンラインカード決済と違い、宿泊施設から領収書を発行してもらう形ですので発行期限は大きな問題にはならないでしょう。筆者の宿でもそうですが、実際に宿泊されているのであれば後日発行依頼をしても領収書発行をしてくれるお宿の方が多いと思いますが、必要な場合は出来るだけ忘れずに当日発行してもらいましょう。
キャンセル料の領収書の発行方法
ここでは何らかの理由で宿泊出来ずにキャンセル料が発生してしまった場合の領収書の発行方法をお伝えします。しかし、実はキャンセル料だから何か特別なやり方がある訳ではなく、基本的には今までご説明したきた「宿泊した場合」の流れに準じます。
現地決済 | オンラインカード決済 | |
領収書発行者 | 宿泊施設 | 楽天トラベル |
取得場所 | 現地(宿泊施設)で取得 | マイページから出力 |
任意の宛名設定 | 可能 | 可能 |
ポイント | キャンセル料には充当不可(ポイントは返却) | キャンセル料に強制充当 |
クーポン | クーポンは翌日返却。利用上限枚数に達していた場合は失効 | クーポンは翌日返却。利用上限枚数に達していた場合は失効 |
ここで重要なのはポイントとクーポンの扱いですが、ポイントやクーポンを利用して予約した場合のキャンセル料の算定基準価格はポイントやクーポン分が引かれる前の金額となります。そして、その価格を基準とし各お宿が設定したキャンセルポリシーに沿ってキャンセル料が決定します。
発行方法については、宿泊した場合と全く同じです。
参考記事:【楽天トラベル】キャンセル料はいつから発生するの?無料期間や返金の仕組みも徹底解説
領収書発行出来ない理由と対応方法
ここでは、楽天トラベルの宿泊で領収書発行が出来ないと言うトラブルへの対応方法をお教えします。今までお伝えさせていただいた内容のおさらいとなりますが、もしトラブルが発生した場合はこの記事をご確認ください。
「領収書発行ボタン」が消えた(無い)
オンラインカード決済をした場合には「手配後2カ月」の発行期限がありますので、その期限を過ぎると「領収書発行ボタン」が表示されなくなり発行出来なくなってしまいます。ここで重要なのは「宿泊後」や「利用後」ではなく「手配後2カ月」という点です。手配は予約の同意語ですので、領収書の発行期限は「予約してから2カ月以内」となります。これ以降になると利用履歴から領収書発行ボタンが無くなり発行が出来なくなってしまいますので、必ず期限内に発行しておきましょう。逆に言えば、宿泊前でも領収書の発行が可能ですので、予約とセットで発行してしまうのも忘れない為には良い方法だと思います。
予約から2ヵ月以上が経過してしまい発行ボタンが消えてしまった場合に、楽天トラベルに依頼してもボタンの再表示はしてもらえませんので、2ヵ月以上先の予約をした場合は、予約の流れで発行までしてしまうのが一番良い方法です。
また、どうしても発行期限が過ぎた領収書が必要な場合は、宿泊したお宿のお願いしてみる事をおすすめします。事前カード決済でお宿に直接支払っていない訳ですので正規の領収書は当然もらうことは出来ませんが「料金が記載された宿泊証明書」のような書面をもらうことは可能なはずですので、領収書の代替えとして使用出来るかもしれません。ただ、お宿さんも通常業務ではありませんので、面倒くさがって発行してもらえない場合もあります。いずれにしても、自己責任ですので発行期限内に領収書発行をしておくようにしましょう。
「領収書発行ボタン」が表示されない
これは筆者の旅館にもたまに問い合わせをいただくのですが、ほとんどの場合は予約時に「現地で支払う」を選択されているお客様です。つまり、そもそも領収書はお宿から発行してもらうケースであり、楽天トラベルのサイトに領収書発行ボタンは表示されません。現地支払いを選ばれた方は、チェックアウト時にお宿から領収書を発行してもらいましょう。
楽天トラベル領収書発行まとめ
- 選択した支払い方法によって発行方法が異なる
- 領収書の用途に応じて支払い方法を選択し、適切な領収書を取得しよう
- 宛名は入力制で、自由に変更可能
- 発行は2回出でき、2回目は「再発行」と記載される
- キャンセル料の領収書も同様に発行可能
- オンラインカード決済の場合は、手配から2か月の発行期限がある
少し複雑ですが、理屈を一度覚えてしまえば「この場合はこうだ」とすぐ判断が付くようになりますので、それまではこの記事を何度か読み返して役に立てていただければと思います。また、ポイント獲得のメリットは圧倒的にオンラインカード決済にありますので、飲食代を含めたり領収書を2枚にしたりするようなケースで無い限りはオンラインカード決済がおすすめです。
また、オンラインカード決済の場合、楽天カードで決済するとポイント還元率2%にアップしますので、その辺も加味して支払い方法考えると良いでしょう。
